西条の人になる
愛媛県西条市に移住したのが2018年3月ですので、もう一年経ってました(笑)
あっという間の一年で、西条で多くの知り合いができて、いろんな場所を知って、だいぶ西条に詳しくなったと思っていました。
ですが、今日たまたま知らない道を通ってみると、水のない川の中に菜の花がどかーっと咲いているのを見て、人に知られていなくとも美しく心惹かれる風景がまだまだたくさんあるんだろうなぁと再確認。魅力的な人もまだ出会えていないだけで、きっとたくさんいるんだろうなと思いました。
こんなことを考えながら、前から妻が行きたがっていた古民家カフェの「no1」(ノイチ)さんへ。
お店のたたずまいもとても良い感じで、使っているテーブルや椅子も素敵。
コーヒーカップひとつとってもノリタケやウェッジウッドが使われていて、非常に細部にまでこだわってらっしゃる。
また奥様の接客が細やかで丁寧で、想像の上をいくサービスをしていただき感動しました。30分程度の短い滞在時間でしたがとても幸せなひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
話は変わりますが、移住してある一定期間までは人の紹介などで急激に交友関係が広がり、いうなれば波に流されるまま西条の人間関係ができあがってきました。それはそれで非常に良かったんですが、途中から自らの足で積極的に人の輪を広げる行為をあまりしていない自分もいました。
今日の菜の花の光景やno1さんとの出会いは、そんなことを気づかせてくれたような気がします。まだまだ西条にはたくさん良いところがあって、魅力的な人がいて、それらを宝探しをするように、また新鮮な気持ちで西条で暮らしていきたいと思います。
1年間、まったく知らなかった土地で暮らしてみて、本当に色んな人にお世話になって、かわいがってもらって、居場所を作ってもらって…本当に感謝しています。
西条のことが好きだと偽りない言葉で言える自信があります。
だからこそこの町のために、この町に住む人のために、知恵を絞り、汗をかこうと本気で思えます。
1年前は口ではそんなこと言ってましたが、今と比べたら気持ちの面ではまだまだだったと思います。
多分、西条の人から見たら「なんで移住者が他所のまちのためにやるの?」って思うような気がしますが、僕も西条のことを他人事でなく「自分事」として捉えられるようになるまで多くの時間が必要でしたし、そのためには西条の人たちに僕を「西条の人だ」と認めてもらうことも重要だったと思います。
ただ住むだけではなく、ただそこで仕事をするだけではなく。
それらを超えて「西条の人」になるというプロセスがこの一年で最も自分にとっての重要なことだったような気がします。
多分いつまでたっても僕はよそ者と言われ続けるでしょうが、そんなことを言われても「僕は西条の人だ」と言える自信があります。だからこそ、これからの1年はもっと深いレベルでの仕事ができるはず。そして、それはきっと僕にしかできない仕事になるでしょう。
7人の移住してきた起業家たちもいずれ自分の事業を通して、「西条の人」になる瞬間がくるでしょう。案外、この瞬間がローカルで起業する際に最も重要なことなんじゃないかと思っています。たまたまですが、西条はそれがしやすい環境でもあるし、そこを活かすことは今まで誰もやっていない領域かと思います。
そんなことを想像しながら、どう盤面を動かしたらうまくいくかを考えているときが一番楽しかったりします(笑)
何が起ころうと、これからまた1年楽しくワクワクしながらやっていきますので、西条の皆様よろしくお願いします♪
伝わる熱量
先日、東京へ旅立つ光野くんが主催するイベントがありました。
彼は本当に熱心な男で前日にプレゼンのリハーサルをしに来て、指摘を受けてはひたすら資料を直し、練習していました。その真摯さに打たれて、僕らもできることでお手伝いをしていました。
その甲斐あってか、本番は非常に分かりやすいプレゼンをすることができました。
会場も満席で大勢の方から真剣な質問が飛んできて、それに一つ一つ丁寧に自分の考えを答えていました。
意見交換も交流会も非常に盛り上がり、当初から光野くんが求めていた「事業者さんのリアルな意見」もたくさんプレゼントしてもらったと思います。
本当に熱量の高い、いい場になったと思います。
最後は西条YEG会長の加藤さんの恒例「カトーの一本締め」
その加藤さんがブログで詳しく分かりやすく書いてくれていますので、こちらのブログも合わせてお読みください。
masanori-kato1972.hatenablog.com
加藤さんのブログの最後に
光野君、君はチーム西条の一員です。
ぜひ東京で頑張って来てください。
西条のみんなが応援しています。
と書いていただいて、本当にその通りだなぁと思います。
みんな応援してくれてるよ、光野くん。
今回、1人の若者の想いから始まって、告知から開催まで数日だったのにも関わらず、大勢の方が集まってくれました。微力ながらも僕らもお手伝いさせてもらいましたが、「この短期間に本当にできるのか?」と不安な瞬間もありました。
しかし、光野くんの真剣な言葉や行動が僕らを本気にさせてくれました。それは間違いなくリーダーの姿であり、彼のために何かしなくてはと思わせるものでした。そんな思いが少しずつ伝播して30人近くの方が集まってくれたんだと思います。
紺屋町deinはそんなに広くない会場ですが、ちょうどよいキャパのスペースです。
「ちょうどよい」というのは会場全員にマイク無しの自分の声が届けられたり、交流会をすると全員としっかり話せます。そして何より全員にきちんと熱量が届けられます。
光野くんが起こした小さな熱がみんなに届いて、その熱が少しずつ大きくなっていく。
それを上手に冷めないようにコツコツ仕掛けていく。そんな場所に紺屋町deinがなればと思います。
今回の光野くんのイベントは、紺屋町deinの使い方として本当に「ちょうどいい」ものとなり、僕らのやりたいことが伝わった気がします。
こういう機会を与えてくれてありがとう、光野くん。
これからの東京の生活を応援してます。大きく成長してまた会おうね!
スケートは夏にうまくなる
先週末、愛知県で起業実践者事業の最終報告会に行ってきました。
今年で3年目の事業で、僕は2年目から絡ませていただいております。
今年は9名の起業家が最後のステージに登壇しました。
起業家といっても老若男女、色んな人がいます。
地域性なのか、時代なのか、あまりガツガツ稼ごうというより、地域をどうにかしようとか、健康や美に注意を向けよう的な人が多い気がします。
どちらにしろ活動を継続していくためには、ある程度の売り上げは確保していかないと活動自体が無理のあるものになってしまうし、かといって「お金お金お金…」という頭になってしまうのもそもそもの本人の意向と違うわけで。
そういう意味で最近は「起業支援」というより「起業家支援」という感覚に近いような気がしています。もっと人にフォーカスを充てるべきだと。(かといって自己実現のために税金使うのもどうかと思いますが…)
報告会の最後に「スケートは夏にうまくなる」という話をさせていただきました。
僕が尊敬するメンターの方から聞いた話ですが、冬の間に練習したことが、スケートから離れている夏の間に熟成され、次のシーズンで上達しているということだそうです。起業も似たようなことがあります。
今回の起業実践者の9人には毎月1回面談をさせてもらっていて、その都度様々なことを言わせていただきました。中には厳しいことも言いましたし、まだ理解できないだろうなということも言わせてもらいました。今、それらの言葉が胸に刺さらなくても、そういえばあの時に安形があんなこと言ってたなくらいに思ってもらって、これからの起業家ライフをうまくやっていってもらえたらと思います。
9人の起業実践者の皆様、本当にお疲れさまでした。(まだあと一か月あるけど…)
愛知県ではこの事業で3年間で27人の起業実践者が生まれまして、それぞれのフィールドで活躍していると思います。愛知県からしたらこの27人という人材(=資産)をいかにうまく活かしていくかが次の課題ですし、もっと地域を巻き込んで応援する人を増やしていくことも大きな課題だと思います。今回の会場、新城文化会館小ホールは400人入るキャパですが、観客は半分に満たなかったと思います。例えば起業家が1人10人応援してほしい人を呼んで来たら、もう少し報告会の風景や熱気が変わってインパクトが大きくなったと思いますし、平日の昼間じゃなくて土日に開催したらもっと参加しやすくなって良いと思います。今のままだとやっぱり「行政のやってること」として一線引かれているように見えるような気がします。来年はこういう起業家コミュニティをどう作るかの話にまで仕事の範囲が広がってくれると嬉しいなぁ。
ここまでが愛知の話。これから西条の話をしたいと思います。
僕は自分のワイフワークとして「挑戦者の生態系をつくる」を掲げています。愛知の仕事もそうですが挑戦者の支援を中心にしながら、それを応援する人たちを増やしたいと思っています。今日はそんな応援する人を増やすために書きます。
実は2月13日に西条の若者が一つの挑戦をします。
彼の名は光野くん。24歳。
僕は彼のことを信念の人だと思っています。仕事を辞めた理由も「西条のことを良くしたい」という想いからですし、そのために「西条で長期インターンシップ事業が必要だ」と考え、東京のNPO法人に数年間修行に行くことを決断しました。
そんな彼が「東京へ行く前に紺屋町deinでプレゼンをやらせてほしい!」と言ってきたのでもちろんOK!全力で応援しましょう、ということになりました。
コチラがFacebookのイベントページ
長期インターンシップってなんだ?という方も大勢いると思います。
あまり聞き覚えのない言葉かもしれませんが、近年、各地域で広がってきていて、大学生の本気の挑戦が企業に新しい販路やアイデアをもたらしたりします。中には社長の右腕候補になる人材が獲得できたりすることも。なかなかいい人材を獲得することが難しい時代なので、こういう経路もあるんだ、ということを知るいい機会になるかもしれません。
最後にスケートが夏にうまくなるように、挑戦する人にはある程度の期間で成長を見守っていく姿勢が必要です。光野くんが数年後成長して西条に帰ってきたときに、僕たちは温かく迎えてあげられるような心持ちでいられたらいいなと思います。要は帰ってきたくなる西条でいましょうってことです。光野くん、頑張ってね!
是非、西条の事業者の方、彼の気持ちにお応えください。
紺屋町deinでお待ちしています!
お披露目~♪
1月20日(日)、Next Commons Lab西条の拠点「紺屋町dein」のお披露目会を開催しました。
関係者の皆様には大変お待たせして申し訳ございませんでした。
いろんな話が二転三転して…なんと長い道のりだったことか(笑)
お披露目会は今まで出会った方々が参加してくださっただけでなく、たくさんのお花や差し入れが届き、めちゃくちゃたくさんの人に祝福されて、こんなに素晴らしいスタートはなかなかないんじゃないかと思うくらい充実しておりました。
まずは言葉より写真でその臨場感を味わってもらえたらと思います。
西条YEGや紺屋町のだんじりの仲間たち、机を一緒に作ってくれた奥さんと石井のおっちゃんと光野くん、食事の提供をしてくれたピルツさんと鎌田農園さん(あと嫁たちも)。他にも裏方を支えてくれた市役所の方々やラボメンバーの2人。市長&議長や商店街の皆様、あと東京のメンバーにも式典に花を添えていただきました!
もっともっといますが、大勢の方に支えていただいてここまで来れたなぁというのが素直な感想です。
本当にありがとうございました!
拠点作るのが案外重くて燃え尽きそうでしたがようやくスタートラインです(笑)気合い入れて盛り上げていきますよ!
さて、この「紺屋町dein」ですが、一言で言うと
「挑戦者のためのコミュニティ」
を創ることを目的としています。
形としてはコワーキングスペースに似たような感じになると思うんですが、多分運用はゼロベースで考えていくので、似て非なるものになると思います。
せっかく面白い場所ができたので、自分たちがまずは挑戦者になって、この場で挑戦しまくってやろうぜ!って感じです。
まずは100個の挑戦をプロデュース(自分で仕掛けるのも含む)をしていくので、それが面白いなって思う人はふらっと遊びに来てくださいね!
メインテーブルの話とか、この拠点を将来的にどんな「Commons」にしていくのかは動画でプレゼンしていますので良かったら見てください(へたくそで申し訳ありませんが💧)ついでにNext Commons Lab西条のFacebookに「いいね」をお願いします。
拠点ができると全然活動の存在感が変わるなぁと、ほんの1日2日で感じます。
採用活動もいい感じだし、ここから勢いつけて熱を上げていきますので乞うご期待!
年末振り返りと年始のご挨拶
今年の年末は例年になく大掃除が楽チンで、のんびり「笑ってはいけない24時」を見る恒例の年末を過ごしています。今年は方正がヤバいw
さて、本年も大変お世話になりました。
喪中のため、新年のご挨拶は控えさせていただきますが、来年もよろしくお願いいたします。
2018年は大きく変化した一年でありました。
一番大きなことは何と言っても新しい環境で仕事をし始めたこと。
新しい土地、新しい仲間、新しいミッションや仕事内容が、非常にエキサイティングで挑戦してよかったと思えるものとなりました。
特に西条祭りやYEG活動をはじめ、多くの西条の方との交流を通じ、西条で暮らし生きることがとても魅力的なことだと分かり、毎日がとても楽しかったです。
仕事に関しては、拠点がもうすぐ出来上がる予定。ラボメンバーの採用も年度末までにある程度確度の高めの方が揃いそうだというところにまでこぎつけました。紆余曲折、なんども選択を迫られましたが、信念を貫けて仕事できたことが良かったと思います。
また全国に拠点のある組織と繋がって仕事をしているため、自分にはない個性の持った多様なメンバーの中で仕事ができるのはいい経験になりました。
やっぱり一番楽しみなのは面白いラボメンバーが入ってくるってことです。
彼らと一緒に仕事をすることで自分にとっても毎日がワクワクするものになるでしょうし、それが地域に伝播して面白いコトがきっと起こっていくことでしょう。
そしてその渦の中でどれだけ自分が成長できるのかも楽しみであります。
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
まさにこれをハードにやっていきたいと思います。誰よりも勉強して誰よりも行動するのを目標に。
そのため今年の年越しそばは粘り強くいくために願をかけて、とろろそばに。
来年も最高の結果を出すために、根気強くやっていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
最後にたくさん喧嘩したけど、やっぱり妻がそばにいてくれたから今の自分があると思います。ありがとう。来年もよろしくね。
農業を盛り上げたいと思っている方へ
僕が今の仕事を始めたきっかけは、地元に帰った時に地域の過疎が進んでいるのが目に見えてわかって、その中でも耕作放棄地がたくさんあって農業なんとかせにゃいかんって思ったから。
たまたまじいちゃんが農業をやっていたから、自分も農業を継承する形で農家として「農業や地域」を活性化させる仕事をスタートしたんですが、農業や地域のような広くもやっとしたテーマのものを活性化させるにはイチプレイヤーでやっていくには非常に大変だというのが僕の実体験から生まれた答えです。
もちろん農業やってりゃ最高な瞬間はたくさん感じられるんですけどね…あの頃も楽しかったなぁ。
体調崩して今は農業から離れていますが、今でも自分を育ててくれた農業という仕事は尊敬していて、日本の、地域の農業のために自分が何ができるのかをずっと考え続けています。
そんな僕が西条に来てラッキーだったなと思うのが、西条は四国随一の農業地域であって、その農業を守っていくためにNext Commons Lab西条で農業支援のプロジェクトが作れたことです。しかも2枠も。
先ほどプレイヤーとして農業を活性化させていくのは大変だと言いましたが、一歩後ろに下がりサポーターとして最前線の農家さんを支援する仕事はこれから十分に可能性があります。
例えば、西条市の農家さんたちにはこんな課題があります。
・労働力が安定せずに経営規模拡大ができない。
・独自の販路を開拓したい。
・技術承継をしたいが、普段の作業に追われ時間が作れない。
・規格外品をお金に変えていきたい。
・効率的な農地運用がしたい。 …etc
主に専業農家さんのものになりますが、様々な仕事は作れるような気がしています。
西条市は専業農家数は約1,000戸、兼業農家は約1,500戸います。上手にやればそこそこ仕事になりそうな予感はありますよね。
僕だったら「農業人材を育成する学校と寮(シェアハウス)」みたいなビジネスとか作ってみたいなって思います。
ちょっと違う角度から考えると、Next Commons Lab西条は行政のローカルベンチャー事業を受託しているので、行政と協力し合いながら農業について考えていけます。これはとても恵まれています。
僕が愛知県でやっていたときは、市から見たら僕はやっぱり外の人。一緒に何かやろうっていう空気はなくてやりづらさを感じててインパクトも出しにくかった。農業は結構動かしにくい業界だと思いますが、そういう関係性を一気に突破できるのはこのプロジェクトのいいところだと思っています。
さて、薄々感じてらっしゃると思いますが、Next Commons Lab西条の「Fun to Farm」プロジェクトの勧誘です(笑)先ほど2枠と言いましたが、実は1枠内定しておりまして、実際は残り1枠。
農業をやりたい!という人を募集しているのではなく、農業を活性化させたいと思っている人を募集しています。農業の経験はなくても大丈夫です。
ちょっとだけでも興味が出てきたら下記ページよりご連絡を。
もしくは説明会やイベントに足を運んでいただけるとありがたいです。
西条市の農家さんたちともにより良い未来を創っていこう!
感動の西条祭り ~紺屋町だんじりの心意気~
紺屋町だんじりの総代・団長の
どこよりもかいて、どこよりも飲んで、紺屋町らしい祭りをしよう!
という言葉で僕らの初めての西条祭りが始まりました。
西条祭りは全国的にも絢爛豪華で有名ですが、観光客を喜ばそうというより神事という側面が強く出ています。そのため、日程は土日に合わせたりせずに毎年10月15日~16日ですし、ほとんどのお店が休みになりますので観光客もお店探しに困ったりします。年末年始は帰省しない人も祭りには必ず帰るとか、祭りの日を休みにする会社に就職する人もいるとか、カレンダーが祭りに合わせて10月始まりだったりとか、とにかくお祭り好きな西条市民による西条市民のためのお祭りなのです。
なお、本稿で言う西条祭りは伊曽乃神社祭礼のことを便宜的に指しています。前後に行われる石岡神社、飯積神社、嘉母神社の祭礼を含めて西条祭りと言いますので、多少語弊があるかもしれませんがご了承ください。
僕らは80台近くあるだんじりの中から、これからNext Commons Lab西条の拠点ができる予定の紺屋町からお祭りに参加させていただきました。紺屋町は15世帯くらいしかない小さな地区ですが、江戸時代からの古参で、多くのだんじりが台車を付けて運行するの中で、昔ながらの人が担いで(かいて)運行するスタイルを貫いています。2日間で約40㎞、だんじりをかいて運ぶので、それはもう想像を絶します。
ですが、もともと小さな地区なので、僕たちのようなよそ者を受け入れる文化があって、多くの移住者がかき手として参加することで成立しています。「よう来てくれた!」「一緒に頑張ろう!」そんな優しい言葉をかけてもらいながらも、「本当に最後までいけるのかな」と不安になりながらの眠れぬ夜を過ごしました(;^ω^)
【出発前の元気なNext Commons Lab西条チーム】
運行の詳細は省略しますが、2日間のほとんどの時間を祭りに費やすので、睡眠時間も短いですし、重たいだんじりをかくので体力消耗も激しい…体力は限界で、気力でやり切る感じでした。
1人じゃできないことを、みんなで力を合わせてやっていく。かく人も大変だけど、サポートしてくれる人も、警護してくれる人も一生懸命で、安全にだんじりを動かすために皆で力を合わせてやれることをやっていく。そして人を大切にする。
すごくわかりやすい団結の仕方。居心地の良いコミュニティ。
こうやってこの紺屋町という地区は脈々と歴史を紡いでいて、そこの一つに加われたことがなんとも誇らしく感じられました。
やっぱりうちのだんじりは一番だ。(と、すべての西条人は思っています)
この美しくて重いだんじりを天高く差し上げて、大きく揺らした時のダイナミックなうねりは他のだんじりでは出せんだろうと勝手に鼻高々です。
昔ながらの台車を付けないスタイルは、とても大変でクレイジーで…やってる最中は「なんで台車付けないんだろう?」って思ったことは何度もありましたが、2日間終わってだんじりを車庫に入れたときに、「あぁこういうことかぁ」っていうのがわかりました。
これは台車をつけちゃいかん。この体制をきちんと維持していかんといかん。これは紺屋町のプライドと意地を守る戦いだと。
一緒にかいてきた、お祭り大好きずっきーさんの感想がすごく本質的だなと思ったので共有しますと、
「このスタイルを貫いていることに文句を言ってる人たちが1人もいなかった。祭りの本質を分かっていて地域共同体がどうあるべきかをみんながちゃんと共有している。さらに台車がついている他のだんじりを見下したり、馬鹿にしたりしている人も一人もいなかったように思います。これも素晴らしいことだと思います。自分たちは自分たち、他の町は他の町の考え方があるのだときっちり分けて考えている。他の町からのリスペクトも受けていてお互いにきちんと敬意を払っているたった2日でしたが、いろんなことが垣間見えたような気がします」
最後に紺屋町に参加できて本当に良かったとの言葉も。
僕も全くの同意見です。この素晴らしいものを後世に残していくために、きっと僕らもこのタイミングでこの町にやってきたと思うので、一緒になって盛り上げていきたいと思います。
【終わったあとの死ぬほど疲れたメンバーの図】
皆が口々に言う
「今年はいい祭りができた」
という短い言葉にはすべてが詰まっていました。
冒頭の紺屋町らしさの意味も、いい祭りの意味も、やっと理解できた1年目の西条祭り。
紺屋町、最高!
身体バキバキ、声も枯れたけど、もうすでに来年が楽しみだ!