空飛ぶだんじり
先週は西条まつり。
僕らは昨年に引き続き、紺屋町のだんじりに参加させていただいた。
昨年のメンバーに加え、NCL西条のメンバーが4人、紺屋町deinのメンバー1人が追加し、舁き夫7人(+病人1人)、女性メンバー5人(家族含む)となって結構な大所帯になった。
僕は椎間板ヘルニアを患っており、今年は後ろを杖をついて歩く。
そう、上の病人というのは僕だ(泣)
杖をついてでもなるべく歩くつもりでいたが、結局痛みが増してきて途中リタイア。
本当に今年は自分が不甲斐なく悔しくて、不完全燃焼過ぎてブログを書くのもためらったのだが、どうしても書いておかないとスッキリしないことが2つあったので、筆を執ることにした。
1つ目は一番衝撃的だった出来事。
紺屋町のだんじりが空を飛んだのだ。
写真をご覧いただきながらその面白さを感じてもらえたらと思う。
まず1枚目の写真は通常、舁いている(=担いでいる)高さ。
舁き夫の肩に舁き棒を載せて移動しているときの状態で基本12人で持ち上げている。
2枚目の写真は、「さす」状態に持っていくために、一旦、だんじりの底の部分を持ち上げ方に載せる状態。
周りの人たちもサポートしてだんじりの下に入り込む。
この段階でだいぶ高さが出る。そして重くて肩にだんじりがめり込んで痛い…
3枚目は、肩に載せた状態から手で持ち上げる「さしている」状態。
ほぼ同じ地点から写真を撮っているが、だいぶ高くなっているのがお分かりになるだろう。
2枚目の状態より楽な気がするし、テンションも上がる。周りもすごく盛り上がる。
ここまでは昨年経験したので自分の言葉で語れるのだが、今年はさらに先があった…
せーのっ!そりゃっ!
300㎏あるだんじりを、そのまま上空に投げた…
・・・だんじりって空飛べるんだ!
まだまだ固定観念に縛られている自分がいると気づかせてくれた衝撃的な出来事だった。
力を合わせれば人間に不可能はないということを見せつけてくれたような気がする。
2つ目に書きたかったことは、だんじりを運行している人たちの情熱だ。
昨年はただひたすら舁いて、汗かいて酒飲んで、必死で付いていったら何かよくわからんうちに終わっていた。
とても達成感があったし、感動したし、誇らしかった。
今年は舁けない代わりに客観的に紺屋町だんじりを見ることができた。
四隅をコントロールしている警護の人たち、飲み物を運ぶ係の人たち、先頭で引っ張る団長や総代、他にも腕章を付けていない大先輩方たち。
それぞれがいかにトラブルなく安全に運行できるかを真剣に考えて行動していた。
こう書くと当たり前のように感じるが、実際、だんじりが動き出すと一人の力ではコントロールできない。
だから巻き込まれないように周りが配慮しなくてはいけない。
僕も今年、もたもたして危ないシーンがあって、先輩にめちゃくちゃ怒られた。
でもそれはそういうことをきちんと学ばなくてはいけなかったということだ。
祭りを無事に完遂すること。
みんな笑顔で終わること。
その責任感を先輩方はみんな持っている。
だから真剣にまつりに向き合い、準備を1年通して行っている。
それが西条まつりということなんだろうなぁと思った。
言葉で上手に伝えきれないけれども、とても大切なことに気づけた気がする2年目の西条まつり。
※おまけ